志事

先日のこと。

この業界は、まだそんなことをしているのかと
心底がっかりした出来事があった。

いつも大変にお世話になっている会社様より、売却のご相談者様の
ご紹介を頂いた。

いつも本当にお世話になっている会社様であり、
担当者の皆様は、いつも細かくお客様のために行動されていて、一緒にいて非常に気持ちよく仕事をさせていただいている。
本当にありがたいことである。

さて、査定にあたり事前に物件住所を伺い、室内を拝見、査定書類を作り上げる。

日程調整の後、ご紹介いただいた会社の担当者様と初回訪問、査定のご報告を行ったときのことである。

当然ながら、お客様は知人の同業他社様にも、ご相談だけはしているようで、
大体の金額などをお聞きされているようであった。

弊社査定額の根拠も併せて、

「いくらぐらいから、どうして行ったらいいですか?」

という内容のご質問があり、真剣さを感じたのである。
ただ、ご相談されている知人の会社様のことも考慮し、私の方から状況を確認後、またご連絡をすることで当日は終了した。

お客様自身も、具体的なことまでは全くお話していないようで、

「媒介契約書とはなんですか?」

「リフォームして売ったほうがいいですか?」

というレベルであったので、まさかとは思ったのだが。。。

予感は的中。

ご相談していたであろうグループ会社のHPにしっかりと専任媒介契約で
査定額より数百万円上乗せした額で既に販売されていたのである。
残念ながら義務付けられているレインズへの登録もない。。。

知人の会社様ということなので、角の立たないように、また、お客様のお立場を考慮しながら、状況をご説明し知人の業者様との直接のお打ち合わせをアドバイスさせていただいた。

その時の電話の声から想像するに、感情はどんなお気持ちだっただろう。。

こんなことがまかり通っているのである。

ご紹介していただいた会社様、担当者様、そもそもご相談してこられた所有者様、全ての方がこの業界の悪しき慣習の被害者である。

本当にびっくりすることであるが、

所有者様は自分の物件が、「いくら」で「どのように」「どこから」
売り出されているかも知らなかったのである。

文句を言っても始まらない。

そういう業者は排除されるべき、とかいうことでもない!

同じ業界の人間として、皆様に頼られる不動産のプロとして、
「安心と安全」な取引だけしか、御客様に満足していただけないことを再認識したい。

「仕事」とは、「志事」である。
と誰かが言っていた。

志した事を胸に、私共が関わらせていただいた皆様に少しでもお役に立てるように、また、気合を入れたい出来事であった。